秋の夜長いかがお過ごしですか?
読書の秋ということで、僕がいまハマっているのは杉浦日向子の「百日紅」(さるすべり)です(まんがかよ?!)。ちょっと古い漫画ですが、ほんと素敵な作品です。漫画家で江戸風俗研究家の(故)杉浦日向子さんの代表作ですね。
そもそも、昔に友達から借りたのがきっかけだけど、当時はあまり面白いと感じなかった。それを今読み返してみると、こんなに面白かったのか?!なんでおれはこの漫画のおもしろさを理解していなかったのだろうと反省。多分昔は江戸時代のことにも興味なかったし、画風もちょっと苦手だった、そしてバカだったのだと思う。
‥‥「百日紅」は江戸時代の浮世絵師の葛飾北斎とその三女・お栄、居候の善次郎を中心とした物語で、江戸の生活、風俗をおもしろおかしく描いた作品です。怪談や妖怪話などの要素もあって、それが怖いというより、コミカルでユニークな描写とストーリーに仕立ててあっておもしろい。もちろん、江戸時代の描写はさすが研究者というだけあり、細かいところに気が利いていて、江戸時代を体験しているような気分になれます。
キャラクターの「江戸っ子」気質や描写もよく描かれていて、僕が思うに、登場人物の一人、お栄は杉浦日向子自身をかぶらせているんじゃないかなー?とも思います‥‥。
人物の名前が難しかったり、顔の区別がつきにくかったり、江戸弁が読みにくかったりで、最初は読むのがしんどいですが、何度読んでも面白いです。江戸時代のことを知れば知るほど内容を理解できて、作品の深みが分かってきます。
粋で洒落たストーリーでからっとした後味が実に心地よい。素晴らしい作品だと思います。
ただいま、杉浦日向子の漫画は「百日紅」意外のもの「百物語」などの代表作も揃えて読みあさっているところですが、「百日紅」は杉浦日向子の作品の集大成かと思います。それぞれの作品すべて面白いですが、「百日紅」には他の漫画の要素がちりばめられていて、より発展した物語という気がします。
そんな感じで、杉浦日向子を読みながら、江戸時代はいいよな〜、江戸時代に生まれたかったな〜。なんて、江戸時代に想いを馳せるのが楽しい今日この頃です。